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第1回 自己分析の下準備は夏休みに済ませる

まずは、自己分析の準備運動から始めよう!
自己分析とは、「これからの人生で自分は何をしていきたいか」を明確にする作業。自己を深く分析して特徴や強みを把握し、そこから将来の夢や目標、働く目的をクリアにしていく。就職活動だけでなく、今後の人生の土台となる大事な作業だ。「自分のことは自分が一番よくわかっているから大丈夫」と自己分析をおろそかにしていると、自分に合った業界・企業・職種を選択できず、入社してから会社とのミスマッチに頭を抱えることにもなりかねない。また、エントリーシートや面接で企業に自らをアピールすることも難しいだろう。しっかりと自己分析を行うためには、ある程度の時間が必要。精神的にも時間的にも余裕のある夏休みのうちに、自己分析の下準備を済ませておこう!
自分と他人の2つの視点で「自分」を知ろう
自己分析の方法を簡単に説明すると、まず過去の自分を振り返り、現在の自分を見つめ直すことを通して、自身の性格(長所・短所)、適性や能力、興味や関心、価値観などを明確にし、「主観的な自分像」をまとめる。同時に、家族・友達・先輩・教授といった身近な人に自分の特徴を聞き、「客観的な自分像」を認識する。最後に、それらの自分像をふまえて未来の自分をイメージし、将来の夢や目標、進路を明確にする。
上記のうち、自己分析の下準備として夏休みに行っておきたいのは、過去の自分を振り返る作業と、周囲の人へ自分に対する客観的な意見を聞く作業。次項で紹介する方法を参考に、まずはこれまでの自分を自分自身で振り返り、身近な人に質問することから始めよう。いろいろな年齢層の人に自分がどう見えているのか、どう思われているのかを確認しよう。夏休みはそれらの情報収集に専念し、分析は秋から行えばいい。
過去の自分を振り返る
過去の「忘れてしまった自分」を再発見することで、現在の自分のベースとなっているものが浮き彫りになる。幼少期・小学校・中学校・高校・大学時代の自分を振り返り、印象に残るエピソードを時系列に書き留めて自分史をつくってみよう。エントリーシートや面接で問われるのは大学時代の経験だが、自身の成長や価値観の変化を知るためには、過去の自分の言動をたどる作業が欠かせない。頭の中で記憶をたどるだけでなく、アルバムや文集を見たり、家族や友人から話を聞いてみると糸口がつかみやすいだろう。
「好きだったこと」「嫌いだったこと」「向いていたこと」「苦手だったこと」「できたこと(実績)」「失敗したこと」などのポイントを念頭に整理してみよう。
自分にはとるにたらない体験に思えても、他人からは素晴らしい経験と評価されることもある。「こんな話は就職活動に関係ないな」と自己判断せず、まずは印象的なエピソードを広く集めよう。取捨選択は後でいい。重要なのは、「当時の自分が何を考え、どんな行動をとったのか。それによってどのような結果を出し、そこから何を学んで、それを今後どう活かしていきたいのか」という理由や動機、プロセス、実績、結論などの要素をエピソードに落とし込むこと。そこで明らかになった自分の特徴が、後の分析の材料となる。
上記の方法を参考に、次の項目からこれまでの自分を振り返ってみよう。
【人間関係】
好きだった人や苦手だった人、憧れていた人や尊敬していた人はどんな人物か。また、それらの人々から影響を受けたことや感じたことは何か。「こういう人になりたい」という理想の人物像はあったか、あればどんな人物を思い描いていたか。具体的な名前を挙げて並べてみよう。自分がどんな人になりたかったのか、なりたいのか、などが見えてくるはず。
【勉強】
得意科目・苦手科目、ゼミ・卒論のテーマ、学校での授業以外に自主的に勉強したことは何か。その理由や根拠、学んだことや結果、苦手克服のためにしたことは何か。また、それが今後にどうつながるのか。
好きじゃなかったけど得意だったものも思い出してみよう。
【好きだったこと、興味のあったこと】
遊び、部活、サークル活動、アルバイト、インターンシップ、ボランティア、留学、旅行、資格、趣味・習い事、特に感動したり影響を受けたもの(本・映画・音楽など)、これまでに思い描いた夢や職業は何か。その理由やプロセス、そこから学んだことや成果は何か。
同様に「好きではないけど向いていたこと」「好きだけど向いていなかったこと」「嫌いだったこと」「苦手だったこと」なども思い出してみよう。
【印象的な出来事】
これまでに一番嬉しかったことや感動したこと、最も悲しかったことやつらかったこと、努力してやり遂げたことやチャレンジしたこと、成功したことや失敗したことは何か。また、苦境に立った時にどう振る舞ったか、どのように挫折を乗り越えたか。
身近な人に自分の特徴を聞く
「自分のことは自分が一番よく知っている」と思いがちだが、実は他人から見た自分像と、自分が認識している自分像との間にはギャップのあることがほとんど。「自分はこういう人間だから」という思い込みは、今後の人生の可能性を狭めてしまうことにもなりかねない。本格的に就職活動がスタートする前に他人の意見を聞き、知らなかった自分を発見して視野を広げ、後の分析に役立てよう。
ポイントは、家族や友人、先輩や後輩、教授、アルバイトやインターンシップ先の社員の方など、自分の特性をある程度知っている人に、自身の長所や短所、組織の中での役割などについて具体的に話を聞くこと(初対面の人に自分の印象を聞くことは面接対策にはなるが、自己分析の段階では混乱する恐れがあるので避けた方がいい)。作成した自分史を見てもらい、自分との認識の違いを指摘してもらうのも効果的だ。いただいた意見は書き留めてまとめておこう。
時には自分のマイナス面を指摘されて傷つくこともあるかもしれないが、例えば「おせっかい」という短所は「面倒見がいい」という長所とも考えられる。短所を長所としてとらえ直したり、短所克服のために努力をするなど。貴重な意見として今後に役立てていこう。
その他、作成した自分史を時間をおいて見直してみることも自分を客観視することにつながる。就職情報サイトなどの自己分析チャートを利用する方法もあるが、やりすぎると整理がつかなくなるので注意してほしい。


